【<20>マンション管理士・管理業務主任者試験対策】消滅時効と遡及効について

 

平成26年度のマンション管理士試験は11月30日(日)、管理業務主任者試験は12月7日(日)に行なわれます。

受験する人のお役に少しでも立てればと思い、私が勉強していてわかりにくかったところ、ひっかかりやすかったところなどをアップしていきたいと思います。

 

7209965342_74ec16941a_m photo by Stefano Montagner

 

第20回は消滅時効と遡及効です。

 

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ポイントは……

 

不法行為による損害賠償の請求権は、被害者またはその法定代理人が損害および加害者を知ったときから「3年間」行使しないときは、時効によって消滅する。

 

消滅時効に関するものです。「不法行為による損害賠償の請求権」の消滅時効は「3年」と覚えておきましょう。こうした数字は別の要件との複合問題で出されることもあるので注意が必要です。

 

一般の債権は「10年」、年またはこれより短い期間をもって定めている定期給付債権は「5年」、債権以外の財産権は「20年」であることもチェックしておいたほうがいいと思います。

 

マンション管理組合に関係する管理費等の滞納に関する消滅時効は「5年」です。

 

所有権には消滅時効はありません。

 

消滅時効の効果には遡及効があるので、金銭債務が消滅時効により焼失したことにより債務を免れた者は、元本だけでなく利息を支払う必要はない。

 

「遡及効」とは、たとえば借りていたお金の債権が消滅時効によって消滅すると、利息も支払う必要がなくなります。

 

一見、利息は消滅時効の起算点以降に発生しているので元金の消滅時効とは別の消滅時効になりそうですが、そうなると計算が複雑になるため、元金請求の権利の消滅とともに利息の権利も消滅する、と民放では規定したようです。

 

元金と利子は別、というひっかけ問題に注意したいところです。