【<41>マンション管理士・管理業務主任者試験対策】トラップの破封現象について

 

平成26年度のマンション管理士試験は11月30日(日)、管理業務主任者試験は12月7日(日)に行なわれます。

受験する人のお役に少しでも立てればと思い、私が勉強していてわかりにくかったところ、ひっかかりやすかったところなどをアップしていきたいと思います。

 

7209965342_74ec16941a_m photo by Stefano Montagner

 

第41回はトラップの破封現象です。

 

トラップとは、配水管から臭気や害虫が侵入するのを防止するために設ける建設設備のひとつ。

 

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ポイントは……

 

自己サイホン作用:器具からの大量の排水により、水が充満し、サイホン作用が生じて排水終了後に封水も流出すること

吸出し作用:排水立て管からの大量の排水により、負圧が急に大きくなり、封水が吸引されて流出すること

はね出し作用:排水立て管からの大量の排水により、圧力が急に高くなり、封水が押し出されること

蒸発:トラップの封水が蒸発すること

毛細管現象:毛髪や糸くずなどがからまっている場合に、封水が徐々に吸い込まれ、流出すること

 

トラップは、配水管の曲がりを利用して水を溜めた封水によって、臭気や害虫の侵入を防止するものです。

 

封水の深さは5cm以上10cm以下と規定されています。阻集器を兼ねる排水トラップの場合は5cm以上のみの規定です。

 

同一の排水系統に2個以上のトラップを直列にした二重トラップは排水障害を起こすため、設置してはならないと規定されています。

 

破封とは、トラップの封水がなくなること。封水がなくなると、トラップの役割を果たすことができなくなります。

 

サイホンと言われても、コーヒーを淹れる器具をイメージできる人も少なくなってきているかもしれません。圧力差によって液体が移動するものが「自己サイホン作用」「吸出し作用」「はね出し作用」です。部屋側の排水によるのが「自己サイホン作用」、排水立て管の大量排水が原因で吸われるのが「吸出し作用」、押し出されるのが「はね出し作用」となります。

 

違いをイメージして、5つの現象をしっかり区別できるようにしておきましょう。