【<39>マンション管理士・管理業務主任者試験対策】給水方式の種類について

 

平成26年度のマンション管理士試験は11月30日(日)、管理業務主任者試験は12月7日(日)に行なわれます。

受験する人のお役に少しでも立てればと思い、私が勉強していてわかりにくかったところ、ひっかかりやすかったところなどをアップしていきたいと思います。

 

7209965342_74ec16941a_m photo by Stefano Montagner

 

第39回は給水方式の種類です。

 

建築設備関連の重要項目のひとつ「水道の種類」、給水方式には大きく分けて「直結方式」と「受水タンク方式」があり、それぞれ細かな方式の違いがあるので理解していることが求められます。

 

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ポイントは……

 

●直結方式

・水道直結方式:各住戸に直接給水する。→タンク類が不要でコスト的に有利。2回程度の小規模建築に使用される。

・増圧直結方式:増圧給水ポンプで各住戸に給水する。→タンク類が不要でコスト的に有利。中規模程度のマンションに採用される。

 

●受水タンク方式

・高置タンク方式:受水タンクに貯水し、高置タンクから重力で各住戸に給水する。→断水時でも残留水が使用できる。中・大規模建築に採用される。

・圧力タンク方式:受水タンクに貯水し、圧力タンクを経て各住戸に給水する。→高置タンクは不要。小規模建築に採用される。

・ポンプ直送方式:受水タンクに貯水し、ポンプで直接加圧し、各住戸に給水する。→高置タンクは不要。制御機器が複雑で運用コストが高い。中・大規模建築に採用される。

 

10年ほど前から各自治体では給水管に設置する増圧ポンプの口径を拡大できるようにしています。

 

これによってマンションなどは、受水槽を経由せず配水管から各住戸の蛇口まで、直結給水が可能になりました。

 

築年数が古いマンションなどでは、給排水管の整備と同時に、受水槽の撤去を目的として直接方式へ変更することも多く見られているようです。

 

こうした傾向を反映して、マンション管理士・管理業務主任者の試験でもこれに絡んだ設問が増えているようです。

 

直結方式は、受水槽を必要としないためにコスト的に有利になります。

 

高置タンク方式(重力方式)は、中・大規模建築物に多く用いられていました。

 

受水槽を撤去することで、管理や取り替えなどの費用が削減できることが直結方式の大きなメリットでしょう。一方で、受水槽があれば断水時にも貯まっている水を利用できるので、受水タンク方式にも捨て難いメリットがあります。