マンション管理士試験対策:過去問解説(平成26年度/問39)

 

8259799652_98084251d7_m madrugadas dentro. by Mariane L.

 

平成27年(2015年)のマンション管理士試験が平成27年11月29日(日)午後1時から3時の予定で実施されます。

 

この資格試験は過去問(過去の試験での出題)のチェックが有効な対策と言われています。

 

実際に私も過去問を中心に追い込み勉強をして、無事に合格することができました。

 

このブログでも今年受験を予定している人のため&自分の復習のために、平成26年の問題をチェックします。

 

(問題部分の画像はクリックで拡大できます)

q39

 

問39は、「マンションの修繕積立金ガイドライン」に照らし合わせて適切でない肢を選ぶ問題です。

 

1は、修繕積立金の平均値に関するもの。

一般に、建物の規模が大きくまとまった工事量になれば施工性が向上して、工事単価も安くなるとされています。

また、専有面積あたりの積立金の額の平均値に関しては、階数が20階以上では206円(170〜245円)、建築延床面積5,000平方メートル未満の15階未満では218円(165〜250円)となり、20階以上のマンションのほうが低額となっています。

したがって1は、「適切」となります。

 

2は、ガイドラインを参照すべき対象に関するもの。

ガイドラインの目的は、主として新築マンションを購入しようとしている人に対して、修繕積立金についての基本的な知識や目安を示すことにあります。

さらに、長期修繕計画や修繕積立金の見直しを検討している築年を経た管理組合でも参考にすることができます。

したがって2は、「適切」となります。

 

3は、段階増額積み立て方式について。

将来の負担増を前提とする積み立て方式のひとつが、段階増額積立方式です。これは、修繕時に一時金などを徴収する方法です。

この方式では、増額しようとする際に区分所有者間の合意形成ができにくいなどによって、修繕積立金が不足する事例も発生しています。

将来にわたって安定した修繕積立金を確保するには「均等積立方式」が望ましく、段階増額積立方式では購入者の当初の月額負担を軽減する効果しかないとガイドラインでは指摘しています。

したがって3は、「不適切」となります。

 

4は、修繕費用のうち金属部分の塗装について。

マンション共用部分の設備で手すり等には、鉄製の材質のものを使うのが一般的でした。これには、一定期間ごとに塗装の必要があり、修繕計画に含める必要がありました。

これに対して、近年の新築マンションでは、材料にアルミニウムやステンレスを使用したものも多く見られるようになりました。これらは錆びにくいため、金属部分の塗装という修繕工事の頻度は鉄製に比べて大幅に少なくて済むため、修繕費用も少なくなる傾向にあります。

したがって4は、「適切」となります。

 

問39の正解は、「肢3」となります。