分譲マンションの第三者管理が着々と進んでいるようです

この記事をざっくり説明すると……

分譲マンション(1棟のマンションで所有者が2人以上いる建物のこと)
におけるマンション管理のシステムは、所有者たちが集まって構成する
「管理組合」によって行なわれます。

これは区分所有法に定められていて、販売会社や管理会社などが
勝手にそのマンションの管理運営をすることは法律上
できないことになっているのですね。

ところが、複数の所有者によって構成される管理組合では、
なかなかうまく議事進行がいかなかったり、管理組合の
運営に携わる人材が不足する事態も少なくありません。

仕事が忙しかったり子どもの世話があったりでは、
自分の住戸のことだけでなく建物全体の「管理」について
あれこれと世話を焼かなければならない管理組合の
活動を引き受けるのが、正直「たいへん」なのは
十分理解できます。

そこで最近、第三者管理というシステムを導入する
管理組合が増えてきているというのです。

第三者管理とは

2016年に改正された国交省策定のマンション標準管理規約によると、
前述のようにマンション管理組合の運営が所有者に限られていたものが
それ以外の「専門家」も追加されました。

これによって、マンション管理組合の理事長などをそのマンションの
所有者出ない人が担当することも可能になったわけです。

これが「第三者」による「管理」ということです。

この背景には、
1)高齢化や単身世帯化
2)不在オーナーの増加
といった、これまでの自治会的な管理組合運営が
現状に合わなくなっていることがあります。

また、管理組合の管理は玄関や廊下など
共用部分になるため、建物の専門的な
知識が必要になったり、工事や変更を
加える際にはいちいち理事会の承認や
総会の議決を取らなければならないなど
手続きが面倒だったりするのも負担でしょう。

要するに、労多くして功少なし、なんですね。

第三者管理の今後について

私は個人的に第三者管理についてはあまり
肯定的ではありませんでした。

分譲管理を担当する管理会社に任せることは
利益相反になりますし、「管理」が透明化
されなくなることを危惧するからです。

こうしたなか、次のような情報を目にしました。

合人社グループでは、2022年6月現在で
委託契約中の管理組合の22.1%にあたる
1,020組合と第三者管理契約を締結。
メリットとして、マンション管理適正化制度の
点数が上がることが上げられている。

というもの。

私が関与していたマンションでは合人社に
委託していた物件がありましたが、すでに
そこも管理換えをして、いまは直接情報を
得ることができなくなっています。

合人社のホームページを見てみると、
管理者方式として次のような説明があります。

理事会に代わり合人社が【管理者】となる
管理者の業務は、建物の保存行為、予算承認事項の推移等、
必要に応じて総会を開催し、組合員の総意を諮ります。
万が一、管理者に問題がある場合は、総会承認による解任、
及び各組合員による解任請求が可能です。

ほぼほぼこれまでの所有者による理事会の
役目と同じ立ち位置になりますが、
「管理者に問題」があるかどうかを所有者がどうやって
知ることができるかという部分が、所有者による
理事会方式よりも見えにくくなる可能性があるのでは
ないかというのが私の心配部分なのです。

流れとしては避けがたい第三者管理なので、
その不安部分を解消するためにも、
会計を管理会社とは別の地域の税理士に
依頼するなど、分散と透明性を確保する方法が
考えられないかと思うのですが。

ただ、手間が増えるのでは本末転倒でもあり、
そのあたりをもっとDX化などで解決できないか
検討してみたいと思います。

管理会社のDX化、だいぶ遅れてますからね。