マイナは人のためならず…【ニュース拾い読み】

10月13日の会見で、デジタル庁の河野太郎大臣が
「2024年度秋に現在の健康保険証の廃止を目指す」
と発表したことが話題になっています。


<BLOCKQUOTE>政府は、現在使われている健康保険証を2024年の秋に廃止し、マイナンバーカードへ一体化した形に切り替えると発表しました。
また、運転免許証との一体化の時期についても、当初予定していた2024年度末から前倒しする方針も示しました。</BLOCKQUOTE>

概要

現在使われている健康保険証は2024年秋に廃止
マイナンバーカードへ一体化
運転免許証との一体化も同時に実施
とのこと。

河野デジタル大臣が独断で発表したわけではなく、
加藤厚労大臣、寺田総務大臣の協議を経てのこと。

背景

マイナンバーカードについては、
国策としてのDX化の起点と位置づけられているもの。

政府としては2023年3月末までにほぼすべての国民に
行き渡らせることを目標にしていましたが、
現時点では56%にしかなっていません。

メリット

日本のデジタル・アレルギーは深刻ですが、
とうとう政府も業を煮やしたという印象。

松野官房長官はマイナンバーカードへの集約について、
健康・医療に関するデータが活用できること、
医療機関のDX化によって負担減が期待できること、
などのメリットを挙げていました。

これはマイナンバーカード導入の前提だったのですが、
ようやくちゃんと説明するようになったという感想。

不安

セキュリティに関しては、
これも前々から触れられていましたが、
かなり厳重であることをあらためて広報しています。

あとは「落としたらどうするんじゃ〜!」という因縁
をどうするかなんでしょうが、因縁に付き合っていたから
ガラパゴス化現象を起こしてしまったという反省のほうを
優先していただきたいと思いますね。

落ちこぼれ対応

加藤厚労大臣は切り替えのタイミングで
マイナンバーカードを取得できなかった人に対する
対策も講じるとコメントしています。

確かに、保険料を納めているのにマイナンバーカードが
ないだけで保険診療が受けられないのは問題かもしれません。

ただ、これも保険診療を受ける前提条件であると考えれば
「恩恵を受けるためには恩恵を受けるための努力を果たす」
というアタリマエのことをすればいいというだけだと思います。

もちろん、認知症などでこうした手続きが物理的に
難しい対象も一定数はいると思いますので、
そうした部分について個別に対応する体制を整えていく
というのが筋なのでしょうね。

それはつまり、ほかの分野でも成年後見制度などで弊害と
されている部分をスマート化できるチャンスだということ。

まとめ

とにかく、来年秋ぐらいまでのあいだに
医療関係を中心とした大きなDX化の波が
日本で巻き起こることになりそうです。

できることから自分でも早めに情報を仕入れて
対応しておきたいと思います。