同潤会「上野下アパート」のマンション建替組合設立が認可。計画内容は?[マンション管理HACK]

 

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同潤会アパートの建替組合設立認可のニュースです。

このアパートは、東京メトロ銀座線稲荷町(上野から浅草へ1つ目)

駅を降りてちょっと歩いたところにあります。

実はウチの菩提寺がこの近くにあって、前を定期的に

通っていたりするので、いつも見ていたのですが(存在感がすごいんです)

なくなってしまうんですね、寂しい気がしますが……。

 

 

建替組合の設立には、いろいろと手続きが必要になります。

これについては、「マンションの建替えの円滑化等に関する法律

が平成14年に施行されて、これに準拠する形となります。

 

まず、建替をしたいという場合には、管理組合総会を開いて

建替に関する決議をしなければなりません。

区分所有者及びその議決権の各5分の4以上の賛成によって

可決されると、建替のためのさまざまな事務を、各区分所有者に

代理して処理できる建替組合を設立できるようになります。

個別に事務を処理していたのでは建替が進まないことを考慮

しているわけです。

 

建替組合は「5人以上共同」「定款・事業計画の作成」で、

都道府県知事等の認可を受けて設立することが「できる」

ことになります。

 

設立については、建替合意者(←建替え決議賛成者)の3/4以上の

同意がなければなりません。

「設立することができる」と「同意がなければならない」の

ニュアンスの違いに注意しなければなりません。

 

従来は、建物を取り壊した時点で区分所有法の摘要がなくなり、

残りの土地を共有しているという認識によって法を摘要するため、

民法によって「全員の承諾がなければ変更できない」ということ

だったわけですが、これを緩和したのが「マンションの建替えの

円滑化等に関する法律」だったわけです。

 

緩和とはいえ、同意を得るためのハードルはかなり高いでしょう。

建替はお金ももちろんかかりますが、それ以上に推進する人の

エネルギーが必要であろうと思います。

 

こういうケースこそ、いろいろな調停役として専門知識のある

外部の人間を活用すべきなのだろうと思います。

 

マンション管理士といえども、おそらく建替に携わった経験が

ある人はほぼないでしょうから、どれだけの役割が果たせるかは

不明であるというのが現状でしょうが、総会や理事会のサポート

などの業務を通じて培った調整のノウハウは活かせるのではないかと

思います。

 

築35年を過ぎた物件にお住まいの方、所有されている方は、

状況によっては修繕と建替を天秤にかけながらということも

あろうかと思いますが、すぐに必要はないにしても、早めの相談、

早めの合意形成は、決して無駄にはならないと思います。