「「ごみ屋敷」一掃 大阪市が条例制定へ」 #マンション管理

これまで自力救済禁止の原則で手が出せなかった「ごみ屋敷」問題に行政が乗り出しています。

訴訟を起こして代執行、という手順を踏まないと解決できなかった「ごみ屋敷」を、大阪市は条例で処分できるようにするようです。もちろん、まずは市が説得し、対策会議を開き、調査や指導を行なった末、第三者審査会の認可を得てからの強制撤去となります。

管理状態の悪いマンションに対して、管理を向上させるようにというマンション条例と同じような視線を感じます。

自力救済という意味では橋下市政らしいと言えなくもありませんが、暖簾に腕押しの対応が当たり前だった行政が近隣トラブルに一歩踏み込んだ事例として評価してもいいのではないでしょうか。

「ごみ屋敷」一掃 大阪市が条例制定へ : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 大量のごみを自宅にため込み、悪臭や害虫の発生などで近隣に迷惑をかける「ごみ屋敷」の解消を目指し、大阪市は立ち入り調査や強制撤去を可能にする条例制定の方針を決めた。市民の意見を募った上で、9月の市議会に提案する意向。同様の条例は、東京都の足立区や荒川区など都市部を中心に制定されている。

市は3月現在、市内24区のうち15区で計77軒のごみ屋敷を確認している。だが、住民が「ごみではない」と主張すると、市が介入するのは難しく、黙認せざるを得ないのが現状だ。

条例では、市の説得に従わない場合、地元自治会や医師らも加わった対策会議を開くことを定める考え。立ち入り調査や住民への指導も盛り込む。それでも改善されなければ、弁護士ら第三者で作る審査会の認可を得て、行政代執行法に基づく強制撤去を可能とする。市による撤去費用の負担も検討する。

市は「ごみを処分するだけでなく、近所の人たちと協力して支援するなど、住民に寄り添う形で問題の解決を目指したい」としている。

(2013年6月20日 読売新聞)