キレる高齢者の増加が及ぼすマンション管理組合運営への影響について

 

精神科医が解説するキレる老人に関する記事を読んでいて、マンション管理組合運営の中で思い当たる節が多かったことに驚いています。

 

「キレる老人」が増えているのは本当か? 精神科医が徹底解説|MAG2NEWS

 

マンション管理組合理事の高齢化は以前から問題視されていましたが、これは高齢の人たちによって運営されること自体が問題なのではなく、いわゆる老害と呼ばれる、認識力に対する疑問が引き起こす様々なトラブルが多発することを指摘しています。

この記事では、性格の変化が認知症のサインであることも少なくないことを指摘。

そして、キレる高齢者は前頭葉機能が低下、すなわち前頭側頭型認知症であるとみなしてかまわないとしています。

ということは、マンション管理組合でもしばしば問題視されるキレる老人のクレーム行為は、それを行う人が病気であることを前提に対処する必要があることを意味していることになります。

執拗なクレームは正論で対処できない

クレームはお客様が与えてくれる気づきという言葉があります。それまで見えなかった問題点が、クレームによって表面化し、それに対する対処を考えることはできるようになるからです。

しかし、認知力に問題のある人からのクレームは、この要件を満たしていないことも多いのです。

言ってしまえば異常を正常によって正そうとすることはできないのです。

この場合、違う方法を採らざるをえません。

もちろん、相手に対して人権を損なうことなく、慎重に対処する必要があります。

ただ、「話せばわかる」「辛抱すればそのうちわかるだろう」という一般的な解決を期待しても、時間を浪費するだけだったりします。

トラブルが広がらないうちに、管理組合という利害関係にはない第三者に相談、対処を依頼することも、傷を深めない方法と言えるでしょう。