定期総会への議案上程では短いスパンの数字を伴った計画が効果的

理事長を務めているマンションで定期総会がありました。

 

photo by dollen

この物件は築30年超50戸で、ほとんどがワン・ルーム。

2期目の理事長でしたが、1期目で前面道路の収用という難題に対処しなければならず、某公社の担当者と格闘すること数回。なんとか組合員全員のハンコをもらって道路用地の売却に至りました。

2期目の課題は修繕計画の見直しで、こちらもなんとか建築士の役員さんの協力を得ることができて、見通した立てられる状態にまでもっていくことができました。

長期修繕計画、略して長計を立てろ立てろと言われますが、20年先30年先の話を神経質に考えていてもらちがあきません。

そこで5年計画というものを考え、前年度の繰越金を参考にして、年間にどれぐらいの範囲で修繕に金をつぎ込めるかの目安をつけてから、1〜3年のスパンで予算を合算しながら、中規模の修繕を加えていこうと考えました。

具体的には、5年先に計画が回ってきている大規模修繕の負担を減らして、早めに手を打っておいたほうがいい箇所の修繕を済ませておこうというものです。

繰越金実績の予算の数字が出せるので、具体的にこの範囲までの予算でこの部分の修繕をやってしまいましょうという提案ができるので、役員の同意も取りやすかったです。

役員のなかには、少し金額が大きい工事になると「どうして必要なのか」と、それこそ必要以上に問い詰めてくる人がいるのですが、早めに計画を立てて必要なケアを施すことは工事費の節約にもつながりますし、なによりも資産価値を向上させます。

放置はすなわち資産価値を減らすことにほかなりませんから、理事長の怠慢こそが悪だと心に言い聞かせて、理由のない主張をやり過ごし、するべき修繕をどんどん実施していくべきだと考えています。

ただし、理事長の独断専行は法令違反ですので、くれぐれも総会決議、理事会決議などの手順を遵守しなければならないことは言うまでもありません。そのためにも、先述の5カ年計画といった数字を伴った提案は効果があることを、今回の定期総会で実感することができました。