欠陥マンションの建て替えのニュースについて

福岡の欠陥マンションが建て替えるというニュース。

現状、建物が傾いているそうです。

販売は、JR九州と若築建設、福岡商事のJV(共同企業体)3社。

11月8日に管理組合が臨時総会を開いて、建て替えを決議したそうです。

来年4月に着工、工期は約22カ月を予定だそうです。

臨時総会では、欠陥のある棟で9割以上、他の棟も含めた全体で8割以上の承認があったそうです。

これは区分所有法の建替要件をクリア。

建物の区分所有等に関する法律第63条
 
建替え決議があつたときは、集会を招集した者は、遅滞なく、建替え決議に賛成しなかつた区分所有者(その承継人を含む。)に対し、建替え決議の内容により建替えに参加するか否かを回答すべき旨を書面で催告しなければならない。
前項に規定する区分所有者は、同項の規定による催告を受けた日から二月以内に回答しなければならない。
前項の期間内に回答しなかつた第一項に規定する区分所有者は、建替えに参加しない旨を回答したものとみなす。
第二項の期間が経過したときは、建替え決議に賛成した各区分所有者若しくは建替え決議の内容により建替えに参加する旨を回答した各区分所有者(これらの者の承継人を含む。)又はこれらの者の全員の合意により区分所有権及び敷地利用権を買い受けることができる者として指定された者(以下「買受指定者」という。)は、同項の期間の満了の日から二月以内に、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者(その承継人を含む。)に対し、区分所有権及び敷地利用権を時価で売り渡すべきことを請求することができる。建替え決議があつた後にこの区分所有者から敷地利用権のみを取得した者(その承継人を含む。)の敷地利用権についても、同様とする。
前項の規定による請求があつた場合において、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者が建物の明渡しによりその生活上著しい困難を生ずるおそれがあり、かつ、建替え決議の遂行に甚だしい影響を及ぼさないものと認めるべき顕著な事由があるときは、裁判所は、その者の請求により、代金の支払又は提供の日から一年を超えない範囲内において、建物の明渡しにつき相当の期限を許与することができる。
建替え決議の日から二年以内に建物の取壊しの工事に着手しない場合には、第四項の規定により区分所有権又は敷地利用権を売り渡した者は、この期間の満了の日から六月以内に、買主が支払つた代金に相当する金銭をその区分所有権又は敷地利用権を現在有する者に提供して、これらの権利を売り渡すべきことを請求することができる。ただし、建物の取壊しの工事に着手しなかつたことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。
前項本文の規定は、同項ただし書に規定する場合において、建物の取壊しの工事の着手を妨げる理由がなくなつた日から六月以内にその着手をしないときに準用する。この場合において、同項本文中「この期間の満了の日から六月以内に」とあるのは、「建物の取壊しの工事の着手を妨げる理由がなくなつたことを知つた日から六月又はその理由がなくなつた日から二年のいずれか早い時期までに」と読み替えるものとする。

このマンションの場合、一般的な老朽化や管理不全だけでなく、過失があったことで組合員の総意の醸成などに有利に働いたことが読み取れます。

ただ、前例として建て替えが遂行されれば、今後の風向きにも大きく影響する事例であることには違いないでしょう。

参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/9cd5756449a4e72b2235ddd9989a8df029fdab74