「盗人に追い銭」的な脅しがなければ管理組合は健全化しないのだろうか #マンション管理

「モノ言う管理組合」という見出しが目に飛び込んできました。

その記事はこちら…

“モノ言う管理組合”を目指せ マンション業務を住民本位で改善  – 政治・社会 – ZAKZAK
管理会社に委託しているマンションの管理業務を見直し、内容の改善やコスト削減を目指す居住者の取り組みが増えている。競争原理が働きにくいとされる管理会社に任せきりで、業務内容や住民が支払う管理費の水準が適正か把握できていないことが多いからだ。居住者の意識を高め、住民本位の管理業務を実現するポイントを探った。 …

記事で紹介しているのは、築6年のマンションで管理替えをして約3割の管理委託費を削減したという事例。

確かに、新築マンションの多くはそのマンションを建設したデベロッパーの子会社がそのまま管理会社に収まっていたりなどなど、競争原理がない状態で決められたものであるようです。

購入時も管理費修繕積立金が購入の邪魔にならないように低く抑えてあることがままあります(それを可能にするためにも建築会社とツーカーの管理会社が必要だということですね)。だから、購入者が購入時じに管理を意識せず、その状態が続いて、ある年の総会で「これでは数年後の大規模修繕工事の費用が足りませんので、修繕積立金を段階的に値上げしていかなければなりません」と数字を突き付けられ、賛成せざるを得ない状況に陥ってしまうわけです。

そこで初めて「管理をしっかりしないとダメだ!」と気づく人が多いんですね。

とはいえ、記事のように意識が高くなるにはいろいろな壁があるというのも事実です。誰か1人ぐらいが気づいたからといって、状況が変えられるような簡単な問題ではないからです。財産の管理のことなので簡単に変えられても困るのですが、それを逆手にとって安住している管理会社に立ち向かわなければならないのですから、それこそ一大事です。

それぞれの思惑があり、隣近所のお付き合いゆえのナーバスな難しさも加わるのですから、一朝一夕には前に進まないことを覚悟してください。

でも、諦めずに声をあげ続けることが、改善への第一歩です。急がば回れ、も時には必要でしょう。

時にはモノを言い、時には黙って状況を見つめているーー。自分の財産を守り、価値を上げていくための管理を常に考えていれば、賛同者は出てきてくれるはずです。