“スポーツの祭典”ではお茶汲みで日給20万円の闇バイト並み業務が横行していた⁉

掛け子や押し込み強盗など、闇バイトに由来する犯罪がニュースを賑わせている昨今。

これは闇ではなく、正規の業務として発注された、異常な実態が明らかにされています。

オリンピックの汚職問題は、なんとなく決着が付いているような感がありますが、構造的な問題はぜんぜん解決されていないと思います。

この取材のなかでも、組織委員会側の「素人組織ができることは、もう電通に頼ることしかできない、付け込まれる隙をずっと持っていた」という言葉が示すように、オリンピックというイベントを引き受ける組織作り自体がまったくできないなかったことが暴露されています。

もちろん、前例のない大きなイベントを開催するには、それなりのリスクがあり、経験のないことにも挑戦しなければならないことが多々あるはず。

しかし、丸投げと我田引水が横行する世界を放置することは、新たな産業や文化を生むことはもちろん、肝心のイベントの成功すら望むべくもありません。

オリンピックに関しては、「おもてなし」なんかよりも、どうやればどの規模のどんな大会を開催できるのか、そのためには人的物的な準備をどのようにすればいいのか──を考えるための期間が必要であり、そうした種まきが大会の成功とその後の日本にいろいろな芽吹きを与えることになったはず。

そう思うと、こういうニュースを耳にするほど、残念さが募ってきます。