ようやく都立高願書の性別欄も廃止されることになりました【ニュース拾い読み】

東京都教育委員会が2023年度の都立高校入試から、入学願書の受験生の性別欄を廃止することが14日、都教委への取材で分かった。東京都以外の46道府県教委は、既に公立高入試の願書から性別欄を廃止している。
都教委は全国の都道府県立高で唯一、全日制普通科で男女別定員を設けていることを理由に、これまで性別欄を残していた。都教委の担当者は「生徒に心理的負担をかけないために廃止を決めた」としている。
願書の性別欄は、出生時の性別と性自認が異なるトランスジェンダーら性的少数者の生徒への配慮から、大阪府と福岡県が19年度入試から廃止し、その後全国で見直しが進んだ。

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もともとは、第二次大戦後に進学率の低かった
女性生徒の枠を確保する目的で始まったのが
公立高校の男女別定員だったと聞いています。

近年は女子の合格最低点が高くなってしまい、
男女別枠では女子の最低点より低い点数の
男子が合格してしまうという減少が起こり、
「不公平だ」と問題視されていました。

これに対して東京都教育委員会は
2022年9月に2024年度入試からの
廃止方針を示していました。

この男女別定員の廃止に伴って、
性別欄も廃止することになったわけです。

全国ではすでに廃止されていた性別欄、
中学校側が作成する調査書には
性別に関する記述があるとのことなので、
センシティブ情報を含めて必要事項は
伝えられていることになると思います。

願書といった閲覧の制限がないような書類に
旧来の2つしか選択肢のない性別を記述する
という前時代的な形式がようやく廃止ということで
時代を少し進めることができるのではないでしょうか。

当事者からは、教職員に記述を強制されたり
揶揄されるようなことがあって、
嫌な思いをしたという声も出ています。

都立にはこの性別欄記載が必要なため
都外の高校への進学も考えていたという
保護者もいたようです。

そうでなくても「受験」はナーバスなイベントなので、
こうした無駄な心配をすることなく済ませられるように
さっさとバージョンアップしていただきたいものです。