飛行機通勤とサブスクを組み合わせた新たなビジネスモデルは普及するのかな?【ニュース拾い読み】

航空会社のスターフライヤーが、
福岡県内の賃貸住宅と航空券をセットにした
サブスクリプション(定額課金)のサービスを
2023年春までに開始するという発表がありました。

スターフライヤーは福岡に本拠を置く航空会社で、
設立は2002年。

2012年にLCCが参入すると経営が悪化し、
株主のANAによる増資や経営合理化策を推進中。

このコロナ禍ではかなり
痛手を受けていたと推察します。

スターフライヤーのサブスクとは

このサービスの概要は、福岡のマンションを提供し、
その家賃と「北九州空港–羽田空港」往復チケットを
セットにして販売するというもの。

スターフライヤーの横江会長によれば、
このサービスの利用者は「東京の賃貸マンションに
家族で住んでいる会社員」を想定し、
「東京23区内の家賃とほぼ同じ家賃で、
より広い福岡の家に暮らすことができて、
通勤の飛行機は乗り放題」とのこと。

利用者は会員専用ページで予約が完結できます。


スターフライヤーによる試算では、
利用対象者を月額20万円台の家賃負担
をしている層としていますが、
社内では「30万〜40万円が望ましい」
という声もあるそうです。

確かに、子どもが多くて家の必要面積を
増やしたい層にも訴求したいという
会社側の考え方はもっともで、
サブスクという仕組みを考えると
層は厚いほうがいいに違いないでしょう。

まとめ

行動力という要素を考えると、
単身者向けも取り込みたいところです。

これに対してスターフライヤーでは、
法人需要を見込んで対応したい意向を
示しているようです。

課題は「年末年始などの繁忙期を含むのか」という点。

サブスクの大半は閑散期というイメージもあり、
通勤、移住という物理的な負担を伴う
ビジネスモデルだけにこの部分を解消しないと
成功はちょっと難しいかもしれないと思ったりします。

とにもかくにもスターフライヤーとしては、
コロナ禍以前の2019年3月期から
約22ポイントも低下している
平均搭乗率(=52.6%、2022年3月期)を
なんとかしたいというところから、
なのでしょう。

ほかの航空会社も日本航空(JAL)が7月に実証実験を、
ピーチ・アビエーションが5月に発売を始めています。