対岸の火事ではない!マンション管理と新国立競技場建設疑獄の共通点

 


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新国立競技場の建築が紛糾しています。

 

この一連の報道を見聞きしていると、マンション管理士としては「なんだか大規模修繕工事の計画で業者にしてやられちゃったみたいな話だなー」という印象をもってしまいました。

 

マンション管理組合にとって大規模修繕工事など高額な予算が必要なケースでは、複数の業者に打診をして、予算と工事内容の明確化が求められます。工事内容と費用は総会議案として上程され、承認を受けなければ契約できないからです。

 

しかし、予算や工事内容を見せられても、建設や設備の業界に明るい人でなければ、検証することは難しいでしょう。

 

相見積もりもせずに、管理会社が紹介する施工会社に発注するか、見積もりの検証と言いつつ安いだけで決めるなど、ほぼスルーというのが大多数でしょう。たまに「俺が詳しいから」という人がいて任せてみると、知り合いに頼んだだけだったり。

 

新国立競技場もそうですが、マンションの修繕工事などの特殊な技術が必要な施工では、それが可能な業者は限られてしまいます。逆に、検証が難しいことを良いことに、技術も未熟なのに請け負って、儲けようとする業者もいるようです。リフォーム詐欺を彷彿とさせますね。

 

ちゃんとした工事をちゃんと仕上げるには、それなりの金額が必要です。予算ありきで最高の結果を望むのも、金を掛けたからといって最高の結果を望むのも、知識がない人たちだけでああだこうだしていては、同じように失敗してしまう確率が高いということ。

 

市区町村の窓口に問い合わせるなどして、建築や設備の専門家のアドバイスを受けるなどの対策を講じることは、少なくとも他人様のお金を預かる立場では必須の手順でしょう。

 

私なら、そのようにして、マンション管理組合の運営にも新国立競技場の建設問題にも対応してもらいたいなと思いますね。