高層マンションに住んでいるとセールだからといって安いカーテンやクッションを買って来られなくなるという話 #マンション管理
マンション管理組合の交流会で、「高層マンション」についての話題が出ました。
高層マンションというのは…
それ自体は明確な定義はありません。
一般的には、法令によって次のような分け方があります。
⚫︎都市計画法施行令第6条第1項第7号で実務上6階以上
⚫︎消防法第8条の3第1項「高さ31mを超える建築物」
⚫︎建築基準法「なし」
都市計画法の6階以上というのは、「長寿社会対応住宅設計指針」でエレベーターを設けるように求めているだけで、とくに大きな意味はないようです。
消防法の31mというのは、その昔、百尺の梯子車が届く高さだったとか。えーと、1尺は30.3cmなので、確かにそうかなという感じですね。
建築基準法施行令(第21条)では建物の天井高は2.1m以上なければならないので、単純に割れば14.76階です。
つまり、15階以上の建物は梯子車が届かないから防火上気をつけなければいけないことがありますよ、ということです。
それについて書いてあるのが、このサイト。
東京消防庁<安心・安全><事業所向けアドバイス><高層マンションにお住まいの方へ>
高層マンションは、避難に時間を要すること、火災拡大時の人命危険が大きいことから、消防法により、居住している階に関係なく、使用するカーテンやじゅうたん等を、防炎物品にしなければいけません。(高層とは建物の高さが31メートルを超えるものをいいます。) …
建物が31mを超えた高さである場合、自分の部屋が31mよりも低い階(14階以下)であっても身の回りのものは防炎物品にしなければならないのです。
防炎物品については、こちらの文章を参考にしてください。
防炎製品には、ふとん類、ふとんカバー、枕、防災頭巾、障子紙、自動車のボディカバーなどがあります。また、誤って、ガステーブルや調理中の炎からエプロンなどに燃え移るなどの着衣着火の火災の場合もありますので、防炎製品のエプロンの使用をお薦めします。詳しい防炎製品情報は、財団法人日本防炎協会のホームページ(http://www.jfra.or.jp)の「店舗情報」を参考にしてください。
映画「タワーリングインフェルノ」を持ち出すまでもなく、高層マンションでの火災は大惨事につながる可能性が高くなります。日ごろの身の回りのものに気をつけることでそのリスクを少しでも低くすることは、見えないご近所づきあいの心配りといえるのではないでしょうか。