孤立無援を想定したマンションの防災対策が必要 #マンション管理

photo by AehoHikaruki

NHKのニュースで放送された内容がサイトにアップされていました。

東京・港区で開かれた内閣府の「防災フェア」の催しの1つとして、「マンションライフ継続支援協会」が開いたシンポジウムの模様を伝えるものです。

記事はこちらから…

マンションでも災害発生への備えを NHKニュース

マンションは、平均2.5人の居住者として50戸なら125人、100戸なら250人という人間が被災する「小さな集落」です。

しかも、水道やガス、電気といったライフラインはほぼ共有しているスタイルなので、各階の被害はもちろん、元管や元線に損傷があれば、全戸が同じように不具合を受けなければなりません。

いわば「運命共同体」と言えます。

これを踏まえた防災対策は、確かに必要なことだと思います。

記事では、東日本大震災の経験を踏まえて、「住民どうしが話し合って、受水槽の水の栓をいったん止めて順番を決めて給水したり、炊き出しで作った食事を階段の上り下りが難しい高層階のお年寄りに配ったりしたこと、それに暮らしについての情報を非常用の放送や掲示板で知らせた」という事例を挙げています。

さらに、「給水や炊き出しなどの体制作りのほか、備蓄品の準備も大切」と提言しています。

また、「運命共同体」であることを周知するため、日ごろからの交流も重要ではないかという意見も出ていたようです。

マンションはオーナーによる全戸賃貸や、区分所有者と賃借人が入り混じっているケースなど、ひとくくりにできないところも多々あります。

同じマンション、「運命共同体」と言われても、それぞれ温度差があるのは否めません。

一部の積極的な居住者が交流を掲げることを嫌う人もいるでしょう。

こうした軋轢を交わしながら、緩くつながって、「遠くの親戚より近くの他人」という関係を築くことができるように、不断の管理組合活動がますます重要になってくるのではないでしょうか。