修繕積立金を詐取した管理会社の元社員に懲役3年の実刑
マンション管理組合の修繕積立金約2500万円をだまし取った罪に問われていたマンション管理外車の元社員に対して、懲役3年が言い渡されたと言うニュースがありました。
これは、 2012年3月から2014年9月にわたって札幌市内のマンションを管理していた北海道ベニーエステート(当時)の社員(当時) が、改修工事を発注したように装って工事費用を自分の口座に振り込ませたと言うもの。
札幌地裁は、求刑懲役4年に対して懲役3年を言渡したと言うことです。
学びのポイントは?
詐取が行なわれていた期間が2年半、被害金額が2534万円と言うことで考えると、一件の大規模修繕工事ではなく、 100万円程度の小規模修繕を20回程度繰り返し行なっていたのではないかと思われます。
なぜそう思うかと言うと、数千10,000の大規模修繕工事になれば、見積もりなど管理組合側の関心も高くなるので、不正が行なわれにくいからです。
それに対して、100万円程度の修繕であれば、理事長決済で発注されることも多く、修繕積み立て金からの支出も目立たないために、総会でも見逃されやすくなると思われるからです。
不正の手術が行われないようにするために、管理組合の通帳と印鑑は分別して保管することが義務付けられています。
しかし実際には、請求書とともに出勤伝票だけを切るという手口も考えられなくはありません。
こうしたことを防ぐためには、理事長が支払い先の見えない出勤伝票や振り込み伝票に判を幼いなどの対策が必要となります。
しかし、管理組合の上にうとかったり、忙しかったりすると、ついつい面倒になって「盲判」を押してしまうことも多いのではないでしょうか。
私は、管理に関わっている管理組合の管理会社から、可能な限り「月次報告書」を見せてもらうようにしています。
ここには、管理組合口座の通帳のコピーが添付されているので、大きな金額の出入りがあれば、すぐにチェックできます。
相手先に少しでも曖昧なところがあれば、担当者を問いただすことができるというわけです。
こうした作業は、人を信じる信じないではなく、自分たちの資産を守るという観点で、まめに行ないたいものだと考えています。