空き家を抱えてしまったときに参考にしたいサイト
自分の人生で「空き家問題に苦しむ」なんてことが起きるはずがない、と思っている人は多いかもしれません。
そもそも家を空けたままなんてもったいないことをしないだろうし、もしそうなりそうな家があれば貸したり売ったりすれば良いだけのこと。
そう楽観視しているからでしょう。
ところが、現実には実家の両親が他界して誰も住まなくなったなど、自分に関係する空き家が発生する確率は、決して低くないのです。
貸したり売ったりすればといっても、メルカリに出品するというわけにもいかず、そうそう簡単に譲ったりできるものではありません。
さらに問題なのは、空き家なのに維持費がかかるということ。管理するための費用だけでなく、固定資産税は、そこに人がいようがいまいが、容赦なく請求されるのです。
空き家所有者の決断ストーリー
NPO法人ふるさと福井サポートセンターが運営するサイト「どうする?空き家」には、「空き家所有者の決断ストーリー」というコラムのコーナーがあって、10件のストーリーが掲載されています(2020/04/15現在)。
それぞれのストーリーを簡単に紹介してみましょう。
1.最終的な価格を決められず、売却のチャンスを逃してしまう。
ここでは、空き家を手放す際に、「少しでも高く」と思って悠長に構えていると、まったく商談が進まなくなるという失敗例があげられています。
空き家を処分しなければならないという事情と、家を売るならば少しでも高くという感情は、どうしても後者の方を優先したくなるのが手放す側の心情。
しかし、もともと空き家になってしまうような不動産は条件があまりよろしくないことが多く、買い手が現われたらとてもラッキーだと思ったほうがいいことも多いのです。
空き家の行く末を、自分や家族の人生と重ね合わせて考える。
空き家を早く処分できる人の傾向として、その空き家を単なる売り物として見るのではなく、人生と重ね合わせてみることができる人が多いようだとの指摘。
これは、その空き家の商品価値、あるいは売れて手に入る現金のことを考えるのではなく、将来的にどのような影響を与える存在になるのかが想像できるかどうかという意味です。
3.損得ではなく「損をとらない」というスタンス。
商品を売り出すとき、それが売れないことをちゃんと考えるのが良い商人だと言われます。そのリスクをわきまえて、回避する方法を考えることができるからです。
家を売るときも同じ。大きな売り物なので、買い手も限られますから、売れないリスクをいかに下げるかで成否が違ってくるわけです。
4.相続放棄をするだけでは管理責任は逃れられない。
空き家が処分できないなら、相続放棄をすればいいと思っている人も多いようです。
しかし、不用な空き家だけを相続放棄できないことを知って慌ててからでは遅すぎます。
さらに、なんとか相続放棄できても、管理責任はついて回ります。所有権だけを放棄しても、なにかあれば責任を問われてしまうわけです。
そうであれば、ちゃんと自分の責任で、処分を終えるまでに携わるという選択のほうが、あとあと楽だということも知っておくべきでしょう。
5.「空き家はいずれ国に帰属するから放置で大丈夫」ってホント?
ボロボロになったら、最後は国や行政が面倒見てくれる……。そういう甘い考えが通用しなくなっています。
固定資産税を支払わずに接収されれば一石二鳥という誤った情報もありましたが、敵も然る者で、価値のない空き家を代集せず、ちゃんとほかの価値ある資産を差し押さえます。
放置しても大丈夫なんて、ぜんぜんそんなことないんです。
まとめ
と、こんな内容の短いコラムが並んでいます。
あー、自分の認識が甘かったなぁ……、と思ったら、メインのサイトにある「どうする?空き家」の診断を受けて、早めに対策を立てておいたほうがいいと思いますよ。
参照