マンションの管理会社とのトラブルについての記事を読み返した #マンション管理
「マンション大規模修繕完全マニュアル」(「週刊東洋経済」2013年8/10-17合併特大号)のクリッピングの続きです。
今回はpart4の「第一歩は管理から」です…
管理委託契約の不履行は重大な契約違反です。
しかし、なにがどう違反しているのかは、それぞれの言い分もあるので、なかなか特定が難しいという面もあります。
「マンションの管理」という抽象的な業務を請け負うため、お互いにどこまでが業務かという線引きが曖昧になってしまうことが、不満の原因であることも多いようです。
結果的に、ほとんどのマンション管理組合は管理会社に対して不満を抱き、ウチは管理会社に搾取されているという思いが高まってしまうのです。
信頼関係の構築に関しては、もちろん管理会社および関係団体の自助努力が必要ですが、管理組合にも重大な責任があることを忘れないようにしたいものです。
たとえば、よく「放って置かれたからダメージが大きくなって修繕費用が嵩んだ」という文句を言う組合員がいます。確かに、適切な点検をしていれば重篤になる前に軽微な修繕で対処が可能になったわけですから、それを怠った管理会社に反省してもらわなければなりません。
しかし、管理契約は契約ですから、主体は管理組合にあるべきです。
点検の報告書をチェックし、「大丈夫か?」「必要であれば修繕のプランを提出してもらいたい」というような指示を出すなど、“自分の財産は自分で守る”というスタンスがあるべきです。
こういう積極的なスタンスがあれば、トラブルも減らすことができ、マンションの状態も良く保たれるようになっていくのではないかと思うのです。
よく問題になるのが、竣工当時から継続して管理しているデベロッパー系の管理会社に関する不満。こちらは独占契約状態で、管理組合からの改善対策などもなかなか通らない状況であることがおおいので、必然的に“管理替え”という事態に発展するようです。
こうして独立系の管理会社に変更したりするのですが、こちらでもまた同じように疑心暗鬼になり、なかなか“いい関係”が築けないというのが現状のようです。
このあたりのマインドを変えていかないと、いつまでたっても管理組合と管理会社の“良い関係”は見出せないのではないかと実感しています。
この問題については、現場での経験を織り込んで、今後も綴っていきたいと思います。