確定申告が終わるとマンション管理組合の監査業務がやってくるという監事さんも多いのではないでしょうか?

私は自営業なので、所得が給料だけということは原則としてありません。
したがって、毎年年度末になると、確定申告の準備に追われることになります。
追われる、といっても医療費控除など些細な申告だけなので、それほど面倒ではないのですが。
マンション管理組合の監事業務
確定申告のあとにマンション管理組合の監事業務がやってくるというのは、3月末で期を締める管理組合が多いのではないかと思ったからです。
でも、私が関係している5つの管理組合を見てみると、意外と3月締めのことろは少なかったりします。
これは、管理組合の成立がマンションの竣工に関係しているからではないかと思います。
なので、秋や年末に重なっていることが多いのかと想像できるわけです。
もちろん、マンション販売の都合で年度末に合わせた売出をしていた場合では、やはり4月〜3月という活動年度になっているかもしれません。
マンション販売の都合というのは、施工会社や販売会社の借入返済期限が年度末であることが多いことに関係していると思います。
マンション管理組合の帳簿はなにをチェックすればいいのか
私が監事をしているマンション管理組合のひとつに、1月締めのところがあります。
ということは、2月のアタマぐらいに帳票類が送られてきて、それをチェックしなければならないというわけです。
これが慣れないと、なかなかタイヘンではないかと思います。
私は月次報告書を送ってもらうようにしているのですが、これをしておくだけで、だいぶこの作業が楽になるのでオススメです。
月次報告書の監事への送付をめんどくさがるような管理会社は、サービスに問題ありですので、しっかりと説得するか、管理換えを要求してもいいかもしれません。
毎月の預金通帳の金額に違和感がないのを確かめておけば、あとは決算時に必要な帳票がそろっているかをチェックするだけで、監事の責務は果たすことができるはずです。
簿記の知識があれば別ですが、シロウトが帳票類をすべてチェックするのは無理ですし、時間の無駄です。
そもそも、そうした役割を負わせるために、限られた組合員のなかから監事を選ぶようになっているわけではないはず。
もちろん、外部からの収入があるなど、経理的に複雑になっている管理組合であれば、このかぎりではありません。ただ、その場合なら、専門家への委託のほうが無駄がないし安心でもあります。
シロウト監事は印鑑のある書類がそろっているかを見ればいい

「印鑑のある書類」というのは、正式に発行された領収書や、管理会社が税務手続きをするために発行した書類のことです。
こうした書類のなかで、金額の大きなものが、綴じ込まれた帳簿と照らし合わせて齟齬がないことを確認するだけで、不正の有る無しをチェックできるはずです。
確信犯的な不正は、シロウト監事が2〜3日で帳簿・帳票をチェックするぐらいでは、見破れないはず。
ただし、問題となる不正なら金額が大きいはずなので、せめてそこだけは目を光らせておく──というのが、オススメできる監事の決算監査です。