高齢者の住居サービスでは適切な規制のなかで安心を最優先させる状況が望ましい

 

介護マンションで入居者の預金を着服していたというニュース。

 

370万円無断引き出し 介護マンション入居者の通帳から – AGARA紀伊民報



 

まず驚いたのが……

 

施設の管理責任者が入居者の預金通帳と印鑑を預かっていたという点です。

 

マンション管理の世界では(おそらく同じようなケースで着服が多かったため)、管理業務の委託契約において管理会社が通帳と印鑑の両方を預かることを業法で禁じています。

 

これはいわゆる経験則で「両方持ったら絶対ダメ」ということから導かれた禁止令なので、そうした前例がありながら同じようが業態のところで禁じられていなかった点に迂闊さを感じざるを得ません。

 

高齢者を対象とした住宅サービスは今後も必要とされる重点科目であるが、一方で管理のノウハウが整わないまま先走りしている感があります。

発展している業態に規制が追いつかない実情はあるだろうし、規制をやみくもに厳しくするのは異論もあるでしょうが、年金をあてにした高齢者サービスでその年金を自由に扱えるような状況はかなりマズイと思わざるを得ません。

 

しっかりとした枠組みのなかで高齢者の住居サービスが提供される状況になることを望むばかりです。