日本がこの10年で経験するのは人口減少と高齢化、そして住環境の老朽化です。>「水道から赤い水が出る!建て替えできない!“限界マンション” が都会に急増している理由」 #マンション管理

ダイヤモンド・オンラインの記事で、ちょっと脅し気味の「限界マンション」という言葉が踊っていました。

限界マンションとは…

建て替えができずに設備が荒れるままに任せているマンションを指しているようです。

それを象徴するのが、蛇口をひねると出てくる赤い水ということなんですね。

水道から赤い水が出る!建て替えできない!“限界マンション” が都会に急増している理由|人口減少 ニッポンの未来|ダイヤモンド・オンライン
マンションのストック数(これまでに完成しているマンションの戸数)は推計で約590万戸。このうち、築30年以上の老朽マンションは2013年現在、およそ130万戸だ。老朽マンションは今後どんどん増え続け、「2033年には約450万戸に達する」と国土交通省では見ているよ。 …

記事では、まず容積率と建ぺい率がギリギリで建てられた物件は、増床などによる資金化が難しいので、なかなか建て替え議案が成立しないと指摘しています。

増床できるとデベロッパーも協力しやすいですし、所有者の負担が軽くなる、ないしは持ち出しなしということも可能になります。

資金の負担が減ることは、建て替えに対する同意を得やすいということにもつながりますので、これがあるとないとでは大違いと言えるでしょう。

建て替えもできず、どんどん住人が減って、修繕積立金もままならなくなると、まさに「廃墟」になってしまいかねません。

住人が無関心になると、管理組合が機能しなくなることも記事では指摘しています。

管理組合が「死に体」になると滞納が放置され、これもまた「廃墟」を促進させる原因になる、と。

この点については、豊島区の条例もそうですが、管理の強化を行政も後押しする機運が高まっていると感じています。

マンション管理士の活用などで、管理組合の活性化によってマンションの「限界化」を防ぐことは難しくないと思っています。

私が個人的に心配しているのは、回復が難しくなってからではないと、「なんとかしなければ」というコンセンサスが所有者たちの間に高まらないことです。

それには、総会で地道に、しつこく、こうなったら困るから、こうなったら困るからと、口が酸っぱくなるまで言い続けるしかないのではないかと思います。そのしつこさが、少しでも早く危機感を周知させ、対策を練るための道を開いてくれるのではないでしょうか。