一括高圧受電への変更に関する対応について #マンション管理

マンション管理業協会のホームページに掲載されている弁護士の篠原みち子先生のQ&Aコーナー。

質問は…

高圧一括受電の導入を検討している管理組合がどのような手順で進めたらいいのかというもの。

弁護士 篠原みち子先生のマンション管理お役立ちコーナー|一般社団法人 マンション管理業協会
まず理事会としては、一括受電方式を提供する電気事業者等に当該マンションに導入可能な方式が何かを相談し、導入プランの提案を依頼することが必要ではないでしょうか。


高圧一括受電については、この説明を読んでいただきましょう。


一括高圧受電方式とは|国土交通省

一括高圧受電サービスを提供している会社はこちらです。詐欺セールスが横行しているかもしれませんので、ぜひチェックしてから見積もり等の作業を進めるようにしてください。

高圧一括受電サービス提供|エネルギー情報局N

総会決議については、導入工事の内容によっては普通決議でも可能ですが、上記を踏まえ慎重に審議する必要があります。一般的には、特別決議を経ているケースが多いようです。また、借室等を提供している現在の電気事業者の名称が規約に記載されている場合には、特別決議による規約変更が必要になります。

また、一括受電を選ぶと居住者が電力会社との契約を変更しなければなりません。1戸ごとに全戸の同意がなければ進めらませんので、こうした同意に向けての説明会や同意書の提出などの作業もスケジュールに入れておく必要があるでしょう。

ちなみに、一括受電に関しては、管理組合会計に関わる共用部分の電気量削減ではあまり期待できたいため、意見は別れるようです。

100戸以上の数棟から形成される団地管理組合などでは、組合員の電気量削減が見込まれるので、導入しているケースがあります。私の知っている範囲でもすでに数棟は導入しています。

つまり、その物件、マンションの状況や考え方によって一括受電は導入の是非が別れると思いますので、まずはそこから、材料を揃えて、話し合ってということになるでしょうか。

総会などでは、「電気量が削減できる」という噂を聞いて、組合員から一括受電をウチでも導入できないのかという意見が出るかもしれません。

そうした際に、導入ありき、導入反対ありきではない視点で対応するべき問題だと思っています。