受水槽ポンプの基礎知識「ワナは電柱の上に・・・」 #マンション管理
マンションの管理に関してカリスマ的な人気を誇るブロガー、クマさんこと熊切伸英さん。
私もたいへん尊敬しております。夕方のニュース番組で密着レポートなども受けていたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
クマさんは不動産会社に勤務し、賃貸管理のエキスパートとして活躍されています。
この記事では、管理物件から連絡を受けて、水が出ないという症状に対処するようすが記述されています。
基本はクレームにどう対処しているかという業務日誌をおもしろい読み物仕立てにしたという感じですが、ポンプの基礎的な知識を学ぶことができるので、とても勉強になりました。
以下は記事からの抜粋です。
マンションから「水が出なくなった」と連絡
↓
受水槽にポンプの付いているタイプのマンションであることを確認
↓
現地でポンプの操作盤を確認
ここでエラー番号が表示されていれば、マニュアルに従って回復できます。
しかし…
エラー番号の表示なし
↓
電気の分電盤をチェック
今度は電源のトラブル(漏電など)を疑ってみます。屋内の電源が原因であれば、ブレーカーがOFFになっているので、電気屋さんに連絡をして対処します。
しかし…
ブレーカーはすべてONで異常なし
こうなるとお手上げです。専門家を呼ばなければ解決できません。
ポンプを取り付けた業者に連絡
↓
業者から「主電源は下りてませんか?」と聞かれる
↓
主電源がONになっていることを確認
さらに、基盤にある小さなLEDランプも点灯していることを確認
ここでようやく、「基盤の故障」の可能性が高い、というところまで絞り込みました。
ということで、メーカーに修理を手配。
しかし…
到着したメーカー担当が調べても、分電盤とポンプに異常は見つかりませんでした。
そこで、東京電力を呼んで、分電盤を調査してもらうことに。
すると…
引き込み線のある電柱に設置されたフューズが飛んでいたことが判明!
こうして、連絡があってから4時間で、見事に水が出るようになったということです。
すごいですね、4時間で復旧できたなんて。
管理会社の担当者がヘボだと、2〜3日は放っておかれます。住民は水が使えないので怒り心頭に発します。
その矛先は、管理会社のフロントマンにまず向けられますが、こういう場合は連絡がつかないように逃げるのが常套手段。
そうなると、管理組合の理事長にクレームが集中します…。
4時間は無理でも、こうやって少し知識があるだけで、復旧が早くなる可能性は格段にアップするはず。自分の資産は自分で守る、ではないですけれど、覚えておいて損はないと思います。
ちなみに、この件では東電の工事に関しては無料でしたが、ポンプメーカーの担当者を呼んだために、出張費が発生してしまいました。
クマさんは東電と交渉して、この出張費も支払ってもらえるようにしたそうです。
流石です(笑)。