電子ブレーカー関係のイー・エム・シーが破産

共用部分の電力費削減で注目されているのが電子ブレーカーの導入です。

古い電気のブレーカーたち。かっこいい!保存方法もイイね! - 無料写真検索fotoq
photo by casek

私が関係している複数のマンションでも、電子ブレーカーの導入を検討し、2件ではすでに導入を行ないました。

電子ブレーカーとは、電力会社との契約を変更して、独自に電流量の低いブレーカーを取り付けて、基本料金を削減するというものです。

「そんなことをしたら停電になってしまうのでは?」と心配する方も多いでしょう。実際に私もそれが心配で、資料を調べ、とうとう電子ブレーカーのメーカーにお願いして、導入しているマンションの設置状況を見学させてもらったりしました。

そんななか、導入を検討しているマンションの理事会に、「ほかの電子ブレーカーの納入会社よりも安い」という触れ込みで、プレゼンテーションをしにきた会社がありました。

株式会社イー・エム・シーというその会社は、そのときに検討していた電子ブレーカーのメーカーの見積もりよりも2割ほど安いものでした。

初期費用が安ければ、それだけ回収期間も短くなり、削減効果が出ます。

「これはいい話かも」と思い、一時はイー・エム・シーに発注するように理事会で決定する寸前までいきました。

ところが、その話をほかの管理会社にもっていって、「こちらでもイー・エム・シーで検討してみましょうよ」と相談したところ、「その会社は自社製造していないので、問題があるかもしれないという噂が出ている」という話を耳にしました。

認証の必要な他社の部品を無断で自分のところで勝手に組み立てて卸しているという話も出ていたので、裁判沙汰になると経営的なダメージは避けられず、アフターケアなどトラブルに対処できないことも考えられるようになりました。

そこで、進めていたイー・エム・シーとの契約を保留し、再度、電子ブレーカーについての情報を集めていたところ、このニュースが…。

平成25年(フ)第2487号 破産手続開始申立事件

すでにイー・エム・シーの電子ブレーカーを導入しているマンションも多いと聞いています。

品質に問題なく稼働していればまだいいのですが…。それにしてもあまり気分のいい話でないことは確かです。

私も事前に財務状況を調べられる範囲で調べたのですが、公開される情報では怪しい点は見つかりませんでした。また、経済産業省の補助金事業にも参入しているという「お墨付き」企業だったので、それに惑わされた人も多いのではないでしょうか。

もしお困りの管理組合関係の方がいましたら、こちらの情報をシェアさせていただきますので、ご連絡ください。

http://n-seikei.jp/2013/03/post-14790.html